20代の衿子は、母親から逃れるため行動をおこす。〈イエスの方舟〉を背景にして、弱者の生き方を追究、魂の漂流をいきいきと描く。
ハンセン病を発病、自らの生命に精いっぱい執着し、聖書と短歌を支えに、痛ましくも強い生涯を終えた女流歌人を描く、感動の名作。
二人の恋人の間で女として成熟していく右京大夫に激動の世の悲しみが訪れる。女流歌人の生涯を平家滅亡の悲劇の中に描く歴史小説。
4歳で幽囚の身となり40年後に赦免され無慙な政治の中を哀しくも勁く生きた女を描き、野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞した名作。